概 要
このシステムは中小規模の水力発電所を対象とした、遠隔集中監視及び制御のためのシステムです、現在も増設や改良が計画されていますが、2018年度末現在で 5 個所の管理所(地域別)の 53 発電所が対象となっています。
運用形態は、総合制御所に運転担当者が常駐して 24 時間体制で運転監視を行っています、故障、異常が発生した場合は、必要に応じて操作権を管理所に切替え、管理所の保守担当者による故障診断、試験操作を遠隔で行うシステム構成となっています。
特 長
1.情報伝送装置、サーバ装置、監視操作卓、総監ディスプレー等のハードウェアは、一部を除き汎用製品による構成のため、量産による信頼性とコストパフォーマンスを実現しています、老朽化した場合も代替機が短時間で手当でき、設備の更新も、段階的に進めることができます。
2.ソフトウェアもサーバに Linux、クライアント(監視操作卓)に Internet Explorer を採用し、信頼性を確保しながら、低価で改良変更が容易なオープン構造としています。
3.ハードウェアは原則的に二重化とし、故障時の処理や点検が容易なノンストップ運用を可能にしています。
4.情報伝送路は基幹となる総合制御所-管理所間は通信事業者の広域光イーサネット網を利用し、信頼性と経済性を両立させと共に充分な通信速度を確保しています、管理所-発電所間は既存の私設または借用伝送路を流用しているため、充分な通信速度が得られず、順次改良する予定となっています。
5.機能的には、遠隔監視操作による発電所の運転は元より、プロコン運転、スケジュール運転、各種定数の遠隔設定が可能です。
6.運転計測データの監視と時系列変化の蓄積、蓄積データの加工と帳票作成印字機能。
7.運転経歴(機器操作、故障、異常発生、入退所、等)の時系列記録と蓄積機能。
附加機能
1.給電指令所他関係個所へ発電情報のリアルタイム伝送機能。
2.河川管理者、ダム管理者へ取水情報のリアルタイム伝送機能。
3.水利権関係者への河川情報のリアルタイム配信(自動電話応答による音声伝達)機能。
4.軽故障発生時に、保守担当者の携帯電話に情報配信する EC メール機能。
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