概要

電力会社では、水力発電所の集中監視制御化が進められていますが、当直業務の縮小による労働環境の改善を図る等のため、さらなる規模の集中化を進めています、その一環として土木部門が、取水設備の運用管理に必要な情報を、リアルタイムで監視することを目的とした、遠隔集中監視システムです。
取水設備の運用情報の詳細を、総合制御所に常時収集して、状況の正確な把握と、的確な判断、迅速な対応を実施するために支援を行っています。
現在も集中化は進行中ですが、今回紹介する水系は、取水口11個所、調整池2個所、水槽7個所、放水口1ヶ所を管理対象とする規模のシステムです。
取水口は全て自動制御化され、その運用状況、水文気象観測データ、異常故障状況等、全ての情報を集中監視することができます。

特徴

1.監視制御装置は、全て二重化されたサーバ・クライアント方式で構成され、システムを構成する装置は、一部を除いて汎用製品を採用しています。
2.他部門との間のデータの受渡しは、連係サーバ経由で実行処理し、サーバにアクセスすることで随時、必要なデータを得ることができます。
3.リアルタイムで収集、記録、保存された運用情報は、時系列に溯って閲覧でき、さらに帳票の作成、出力、印刷が可能です。
4.故障、異常が発生した場合は、監視操作卓にその状況を表示し、オペレータ・コールを行います。
5.監視操作卓より必要に応じて、自動制御盤の設定値変更、ダム放流モードに移行する場合の許可、遠隔手動操作によるゲート開閉、その他の操作を行うことができます。
6.情報伝送路は、一部を除き、高度情報システムの整備で構築された、専用光IP-LAN通信網を使用し、高速な情報伝送を確保しています。

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